噴水工


​100年の伝統をもつ技術

ヴェルサイユの噴水工は、世代から世代へと伝統技術が受け継げられてきた貴重な職業です。このフランス唯一の技術を用いて、ヴェルサイユの噴水工は、ラトナの泉水を建設当時の構造を復元させる事業に取り組みます。

 
 
 

地下深くにある蜘蛛の巣
 
噴水工はまず、泉水の74の噴水に水を供給している巨大な配水設備を地下から取り出しことから始めます。300年の歴史をもつ給水管網は、その形状から通称「蜘蛛の巣」と呼ばれています。同心円を描く二重の環状構造の上に管が取り付けられ、噴水の各々のノズルに水を送っています。この「蜘蛛の巣」を地中から掘りおこし、2013年の夏の期間中、作業現場脇に置いて一般公開します。見学者は、木製の旋盤や鋳造鉛のパッチ、こて溶接による破損部分の補修など、噴水工の伝統的な作業を直接見ることができます
 
 
噴水工
噴水工 © EPV / Thomas Garnier
 
ルイ14世時代の構造を復元
 
当時描かれた版画や絵画を参考にして、職人ができるだけルイ14世時代の噴水に近い形に復元します。新たに仕切り弁を追加し、昔の図像に描かれていて現在消失している4つの縦型の噴水を作ります。泉水の噴水を様々に演出するために、既存の弁の修復も行います。また、当時の噴水の形、とりわけ最上段にあるラトナを取り囲むつり鐘状の噴水を復活させます。そのため、配水管の外側に設置されている飛沫の形と水量を調節するノズルをすべて鋳直します。
 
ラトナの泉水地下にある蜘蛛の巣の部屋
ラトナの泉水地下にある蜘蛛の巣の部屋 © EPV / Thomas Garnier
 
 

作業場のライブ

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