庭師


伝統的な毛氈花壇の復元

毛氈花壇の伝統を守りながら、庭師はラトナの花壇を、アンドレ・ル・ノートルが当時考案した姿に復元します。作業は、1990年の暴風雨の後の庭園の修復計画に従って行いますが、その目的はルイ14世絶頂期の1700年代の庭を再現することにあります。

 

発見されたル・ノートルの図案
 
ル・ノートルが19世紀に考案した花壇は、現在は両側に植え込みを配した2つの大きな芝生に変わりました。そこで庭師は、当時オランジュリーの花壇にならって、細い縁取りの芝生で構成された17世紀後半のスタイルに復元します。ル・ノートルはラトナの花壇に、渦巻き模様とアラベスクを飾ったパルメット・モチーフを使いました。2013年冬から、庭師らはそこにある植物を伐採して、大規模な整地を行ってきました。芝生を植える前に、地面に将来の縁取りと刺繍模様の境界を定めるための下地板をおき、ル・ノートルの図案が見えるようにしました。
 
 
The Latona parterre restored
The Latona parterre restored © EPV / Thomas Garnier

トピアリー - ヴェルサイユ300年の芸術、
 
17世紀からヴェルサイユの庭園を美しく飾ったのは、ル・ノートルが採用したトピアリーと呼ばれるフランス式の造形作品でした。ヴェルサイユでは、トピアリーを刈り込む難しい庭師の技術は、世代から世代へと受け継がれてきました。今日、ヴェルサイユの庭師は60種類の形に剪定された700のトピアリーの手入れを行っています。これらは、庭園の刺繍模様にめりはりを与え、眺望をいっそう美しくしています。ヴェルサイユの庭師達はこの伝統の技をいかして、かつてル・ノートルがラトナの花壇を考案した時のように、トピアリー芸術をヴェルサイユ庭園の要にしていきます。
 
 
トピアリーの剪定
トピアリーの剪定 © EPV / Thomas Garnier

果てしない自然との闘い
 
庭師の仕事はこれで終わりではありません。引き続き修復作業が待っています。ヴェルサイユの庭師達は、300年以上前から毎年、ル・ノートルの作品のすばらしさに敬意を表しています。
 
 

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